2020年12月28日
横浜にぎわい座「米紫・吉弥ふたりかい」へ行って参りました。
上方のスターお二方の共演、共に初めての高座拝聴です。
演目
桂吉弥 みかん屋
桂米紫 猫(小佐田定雄作)
~仲入り~
桂米紫 お花半七
桂吉弥 いのいちばん(吉弥作)

オープニングトーク
3月→6月→12月と2度延期になった本会。
東西合わせて寄席でのクラスターはまだないですが…
実際の新型コロナ感染者数との乖離があるので、実はこっそり感染してこっそり治っているのではないか?との事でした。
米紫さんは終演後大阪へとんぼ返り。
米朝事務所チャンネル「㊙ワールドニュース」にご出演されておりました。
忘年会も兼ねていたのですが、吉の丞さんの泥酔っぷりが…(;’∀’)
「新作一席と爆笑ばなし」とハードルを上げて開演です。
吉弥さん・みかん屋
個人的には俳優としての印象が強い吉弥さん。
現在はNHK朝ドラ「おちょやん」のナレーションをされているそうです。
名場面の一部を再現して頂きましたが、肝心のところで噛んでました(;’∀’)
フラフラしている男がにわか仕込みのみかん屋をするというお話です。
長屋にて元値で全部売ってしまった男は、おじさんに叱られ利益を上げようともう一度長屋を訪れますが…
おじさんに仕込まれた商売を、値切り方も含めて長屋の人々に指南する男。
あんな人が一人いたら話題には困らないでしょうね。
米紫さん・猫
所属が「米朝事務所」なので、給料制なのか?と勘違いする方もいるようで、「そんなわけないわ!」と激怒されておりました(;’∀’)
また、2021年1月のスケジュールが例年より3分の1~4分の1になっているとの事でした。
仕事が増えているのは、おちょやんのナレーションをしている吉弥さんだけ!?
「猫」は小佐田定雄さんが桂枝雀師匠に書いた作品です。
枝雀師匠は生前、緊張の緩和が笑いを生むという理論を研究されていたそうで、緊張がずっと続くとどうなるのか?という作品です。
本編へ入る前に「SR=ショート落語」も何本か披露されておりました。
言葉をしゃべれる猫と飼い主の食料を巡る攻防。
シュールという言葉がピッタリのネタでした。
じわじわ笑いがこみ上げてくる雰囲気、いいですねえ。
しゃべれる事が分かったので、キャットフードではなく生魚を買ってきてほしいという猫。
翌日は夢のような気がしたので買わず、翌日は飲んで帰り買わず。
壁を引っかかれたりしながらも3日目にしてアジを買って帰った飼い主でしたが、「何で鯛じゃないの?」と文句を言われ喧嘩になってしまいました。
翌日、仲直りしようと猫に話しかけていた主人は、大家さんに声をかけられましたが…
仲入り
米紫さん・お花半七
上方版は、おじさんが上町在住に。
「飲みこんだのおっさん」は、半七が家の前でお花をのけるのを見て、「みなまで言うな!飲み込んだ!」と早合点しておりました。
走って逃げる半七を追いかけるお花の走り方が…(;’∀’)
幼馴染でかわいかったお花ちゃんは、厚かましくなったようです。
サゲも秀逸だったなあ。
はめものを使えると、ああいったやり方もあるのですね!
吉弥さん・いのいちばん
「吉弥君も創作を作ったらどうや?」
文枝師匠に勧められて作るようになったそうで、干支にちなんだ作品を作っておられるとか。
いのいちばんは亥年・2019年の作品で、心温まる人情噺です。
当時の時事ニュース(2018年末の不動産店事故)が盛り込まれております。
「いろは観光」に入社した上田君はお人好しで、外国人観光客を見かけたら放っておけずに案内をしているおかげで毎日遅刻をしておりました。
社是「いのいちばん」を掲げているいろは観光。
親切がすぎる上田君は、遅刻しないため店に寝泊まりする事に。
翌日早朝に不動産屋店舗の爆発事故の巻き込まれたと思われた上田君でしたが、お人好しのおかげで惨事を免れておりました。
最終的に西宮神社の開門神事で一番になった上田君。
更に親切が大きな仕事となって返って来る。
まさに「福男」そのものでした。
まとめ
今年行動範囲が横浜まで伸びた事と、年末開催という事で出会えたお二方。
とても楽しい4席でした。
お二方とも東京へ度々お見えになっているようなので、機会があればまた高座を拝聴しに伺いたいと思います。
おまけ
終演後、赤レンガ倉庫まで歩いた際に撮った写真です。
豪華客船「飛鳥2」が停泊してました。


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