2022年8月21日
国立演芸場へ行って参りました。
当日の公演は『第521回花形演芸会』です。
演目
春風亭いっ休 子ほめ
三遊亭ぐんま 新・北三国志
真山隼人 水戸黄門・大坂の巻
(曲師:沢村さくら)
一龍斎貞鏡 柳生二蓋笠
入船亭小辰 鰻の幇間
~仲入り~
三遊亭白鳥 老人前座じじ太郎
まんじゅう大帝国 漫才
桂福丸 三十石
まとめ
上方の隼人さんと福丸さん。
初めて観る貞鏡さん・小辰さん。
そして新作の雄、白鳥さんとぐんまさん。
一日で、講談・浪曲・上方落語・江戸落語・漫才…
フルコースで見られるお値段以上の公演で、とても楽しかったです。
願わくば、今後もこんな公演が観てみたいですね。
ぐんまさん 新・北三国志
『三国志』をベースとした
北関東の、群馬県・栃木県・茨城県を題材にした新作落語。
「丞相!」を連発してましたが
諸葛亮のことか?曹操のことか?が気になるところです。
隼人さん 水戸黄門・大坂の巻
日本の『人気ランキング』42位にランクインした
茨城が生んだ水戸光圀公のお話です。
正体を隠したご老公と町人の散財比べ。
が、職権乱用をしてねじ伏せる光圀さん。
天下の副将軍なので、奉行から町人から平伏する姿が
ちょっと可哀そうな気もしました。
貞鏡さん 柳生二蓋笠
放蕩息子を勘当した父親の情が光る人情噺。
父・柳生但馬守の真槍に対して、倅の又十郎が二蓋の笠で戦う
クライマックスは息が詰まりました。
『井伊直人(先代の鬼夫婦)』で、直人が江戸・柳生道場で
2回修行する場面がありますが、2回目は飛騨守(又十郎)が家督を相続しています。
ここで話が繋がって来るとは、講談も奥が深いですねー。
七代目一龍斎貞山先生の弟子にしてご息女の貞鏡さん。
髪結い・黒紋付の姿はまるで『極道の妻』
威風堂々と姿はさすがの貫禄です。
小辰さん 鰻の幇間
前方の貞鏡さんに対して、ちょっと力が抜けた感じの高座。
『柔と剛』と言った感じで印象に残りました。
上手いことご飯をごちそうになろうとする太鼓持ちが
逆に手銭を出さされてしまうという、何とも因果応報な…
悪い事はできないものですね。
小辰さんは9月21日に真打昇進
同時に十代目入船亭扇橋を襲名されます。
主任として出演するチャンスは17回あるそうです。
仲入り
白鳥さん 老人前座じじ太郎
外部から前座を雇う、落語会の近未来(!?)
演題の通り、シルバー人材センターから来た人が前座になるのですが
本人がリアルな人生を語れば、それが人情噺になってしまうのは頷けます。
そういえば、着物がSWAのジャージでした。
あれは何か意味があったのでしょうか。
福丸さん 三十石
福丸さんには京都の上品な様子がとても似合いますね。
はめもの入りで賑やかな高座に!
夜明けに聞こえる機織りの唄・麦打ちの唄、そして舟唄。
当時の川下りはどんな感じだったのかなあと思いを馳せながら聴いてました。
当日は上方落語家が舞台袖にいなかったと思うので
舟唄の返しを誰がやったのかが気になります。
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