第522回花形演芸会9/17~たとえ小さな歯車でも

2022年9月17日
国立演芸場へ伺って参りました。
当日の公演は『第522回花形演芸会』です。

演目

柳亭左ん坊  浮世根問
古今亭今いち 雨乞い村
ママタルト  漫才
桂華紋    打飼盗人
古今亭志ん五 三方一両損

~仲入り~

柳家三三    加賀の千代
丸一小助小時 太神楽
柳家わさび   臨死の常連

まとめ

わさびさんの高座がとにかく素晴らしかったです。
体が弱い・ネガティブ思考・お人好しは筆者とも重なるところがありますので、かなり感情移入してました。結末のことが実際に起こるとしたら、こんな素晴らしいことはないですね。

お目当ての華紋さんもしっかり笑いをとってました!
初めて見る羽織がとてもオシャレですね。
あれは新調されたのかな?

今いちさん 雨乞い村

本題に入る際、羽織ではなくサスペンダーを外す芸は
唯一無二になりつつありますね!
そこから古典落語に入るのがさらに面白いです。

ちょっと屈折してる雨乞い師。
お好みの雨は?と聞きながら
水滴ではない『雨』をたくさん降らせてとんでもないことになってました。

華紋さん 打飼盗人

脅す盗人と、とぼける住人。
失うものがないと、どんな行動でもできてしまうのでしょうなあ。
結局逆追いはぎをされる盗人さん(;’∀’)

前方のママタルトさんが力技で笑いを取るタイプだったので
シュールなネタ・打飼盗人は対比として、客席がわいてました。

『へてなー』のじわじわ笑いがこみ上げる感覚
今回もとてもいい感じでした!

志ん五さん 三方一両損

『江戸っ子は五月の鯉の吹流し 口先だけではらわたはなし』
昨年もこのネタを演られているので、当時のレポをご参照ください。

大家さんも江戸っ子
ケンカ好きなんですねえ。

仲入り

三三さん 加賀の千代

三三さんの高座は2年ぶりでしょうか。
年々風貌が小三治師匠に近づいてますね。

大晦日のお話は、『芝浜』『掛け取り』『睨み返し』などありますが
このネタは初めて聴きました。

主人公がめちゃくちゃ好きなご隠居は協力を惜しまないので、
いくらの無心でもお金を出してくれそうですね。

わさびさん 臨死の常連

いや~凄い高座でした。
『大きな歯車は、小さな歯車が動かないと動かない』
沁みわたりますねえ。

みなし子で、しょっちゅう臨死体験をしている吉田さん。
「何の役にもたたない人生だった」と言うのを
優しく諭す地獄の門番の鬼が菩薩に見えました。

笑いがありながらも涙もあり
センチメンタルでハートフルな人情噺。
サゲも見事でした!

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