2021年6月9日
此花千鳥亭で開催された『第八回連続講談千鳥亭 8日目』をオンライン視聴。
今回は『赤穂義士伝』がテーマ。
中日、折り返しですね。
演目
旭堂小南陵 大石内蔵助(八)
旭堂南舟 鈴木重八(五)
旭堂南龍 潮田又之丞(一)
小南陵さん・大石内蔵助(八)
大名には完璧主義者が多い。
自責の念にさいなまれると、後が大変なんですね…
備中・松山藩の君主、水谷勝美(みずのやかつよし)
参勤交代で江戸での滞在を終え国元へ帰る際、将軍綱吉に目通りした時に粗相をしてしまった。
焦った勝美だったが、綱吉は「見て見ぬふり」をして事なきを得た。
その帰り、廊下を歩いていた勝美。
ちょうど反対側から歩いてい来た大目付の吉川を、些細な口論で逆上し殺めてしまう。
「刃傷だー!」
二日後、勝美は切腹。水谷家は改易と決裁された。
城の明け渡しには、赤穂藩が指名された。
当時の君主は浅野内匠頭長矩。若年の為、内蔵助が江戸に召喚。
「水谷家が籠城すれば戦になる」長矩は不安なまま内蔵助に処理を託した。
一方、松山藩の評定。
「明け渡しか、籠城か」
反対する者もいたようだが、声の大きい者に押され籠城戦をすることに。
浅野内匠頭は内蔵助を同道し、松山に入った。
まずはご公儀の使いが城へ行ってみるが、門前払いを食らう。
門番からも無礼な扱いを受けた使いは、内匠頭に城攻めを命令。
命令を聞いた内匠頭は、顔が真っ青になり内蔵助に相談。
内蔵助には交渉に入る事になるが…。
南舟さん・鈴木重八(五)
元禄16年2月4日。
おはなの下に鈴木重八が訪ねてきた。
重八は、顔色が青ざめて憔悴しきっている様子。
おはなと再会した重八は、仙台に200石で召し抱えられた事実を告げる。
二人も連れて行ける。喜びの声を伝えようと参上したらしい。
三年越し、親子三人水入らずの時。
重八は、今後お世話になる人への挨拶に行くため、家を出ることに。
金子50両、家に代々伝わる一振りをおはなに託し去って行った。
おはなは、重八が家を出た後、金子の包みに一通の書面がある事に気がつく。
書面はおはな宛。
・浅野家断絶後、大石内蔵助に着いていたので連絡ができていなかったこと。
・12月から熱病にうなされ、仇討ちに参加できなかったこと。
・大石殿を始め同士の面々が切腹したから、自分も泉岳寺の亡君の墓前で切腹すること。
・50両は手当として、いい人がいたら再縁するように。
という内容であった。
手紙を読んだおはなは、遺書と50両を持ち、子供を担ぎ泉岳寺へ。
その陰から一人の男が追る…
南龍さん・潮田又之丞(一)
『大阪』と『東京』の講談師の歴史を伺いました。
大阪は副業で講談をやってる方が多かった。
東京は、芸人として育ててきた。この違いも興味深いですねー。
潮田又之丞(高教)も、前原伊助同様槍の名人。
藩内では郡奉行・絵図奉行を兼任したそうです。
話しは又之丞誕生前、父・潮田主水から始まります。
潮田主水は文武両道に秀でて評判も上々だったが、父・又左衛門が亡くなってしまい気病になってしまった。
すっかり意気消沈した様子を見た、松坂城主・古田織部はいたたまれなくなり、有馬温泉に湯治を勧める。
有馬温泉に家来10名を連れて来た主水。
『おふじ』という近所で評判の娘が世話をする。
しかし、おふじは実目麗しいが、世間知らずのものの喉元に入り財産を奪う、邪な心を持つ女子だった。
ある日、主水は夜更けに座敷に来るよう、おふじに依頼。
家来には言い訳をしておくと伝える。
このやりとりを、物陰から一人の家来が見ていた。
夜、家来を出払わせて一人になった主水。
しかし、約束の時間になってもおふじは来ない。
不審に思って玄関へ行こうとしたところ、一人の家来が控えている。
控えていたのは、槍持ちの『常平』
常平は、父と『沼澤次郎左衛門』が酒席で口論。
父は頭に血が上っていた沼澤に斬り殺されてしまった。
常平は沼沢を討つため、母子二人で伊勢に来た。
その帰り、松坂の城下で母が倒れてしまった。
そこを通った主水の父、『潮田又左衛門』が二人を連れて帰ったが、母は帰らぬ人に。
又左衛門は常平の話を聞き、家来にすることにしたのだった。
主水は常平の話を聞き、そして沼澤を討つ助太刀を依頼され快諾。
その後、主水の病は完治し松坂へ帰郷。
帰り道に常平は、ばったり沼澤と出会う事になる…。
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