「死んでもこれだけは言っておく!」
2020年7月20日発売
山口拓朗さんの著書「9割捨てて10倍伝わる「要約力」」を拝読しました。
上記のフレーズはこの書籍を一言で現した冒頭のメッセージです。
山口さんは「伝える力【話す・書く】研究所」所長で、元出版社の編集者・記者です。
文章の専門家で、これまでの著書は20冊(電子書籍含む)
youtube「作家&講演家・山口拓朗の公式チャンネル」にて、情報発信も積極的に行っております。
特長
題名の通り要約に重点を置いています。
本書で「要約力」は次のように定義づけをされております。
「要約力」とは、情報のポイントをつかみ、場面に応じて、簡潔かつ論理的にアウトプットする能力の事です。
P5
テーマは4つです。
第1章 究極の要約は「死んでもこれだけは言っておく」
1、「要約」ができれば人生が変わる
2、「要約」の3つのステップ
3、「要約力」のキモは「誰に」「何を」「どう」伝えるか第2章 ステップ①情報収集~必要十分な情報を集める
1、「いい要約」をするためのコツ
2、「質問」で情報の質を高める
3、自分を客観視して情報の「思い込み」をなくす
4、要約の精度を高める正確な情報収集法第3章 ステップ②情報整理~情報をグループ分けする
1、「グループ分け」で効率的に情報整理する
2、情報に「優先順位」をつける第4章 ステップ③情報伝達~相手に簡潔に伝える
P13~23
1、「話しすぎ」「言葉足らず」は伝わらない
2、「ひと言」で伝わる具体的なスキル
3、具体性を増すキーワードがあると、より伝わる
4、さらに伝わりやすくなるテクニックと練習法
こんな方におすすめ
・「何を言いたいのかよくわからない」と言われる方
・情報がバラバラになってまとめられない方
Picup
「認知バイアス」
人は誰しも「認知バイアス」を持っています。
P86
「認知バイアス」とは「思考の偏り」のことを指します。
つまり、「思い込み」や「偏見」と言い換えてもいいでしょう。
これは「いい要約」の妨げとなる要因の一つです
「あの人は嫌いだから、あの人の言ってることは全部気に入らない!」
これは偏見以外の何物でもないですね。これでは情報を正確に把握できないでしょう。
また、メディアの情報を鵜呑みにしている人も同じですね。
未だにメディア=正解と思っている人も多いようですが、メディアも情報の一部分を切り取っているにすぎません。
信頼できる情報なのかをご自身で確かめる必要があります。
ちなみに、自分はテレビを見なくなって5年以上経ちますが、何一つ不自由がないことを付け加えておきます。
この認知バイアスを防ぐ方法として、著者はふたつ挙げておられます。
① 人間が「認知バイアス」を持つ生き物であるという事に自覚的になる事
② 「メタ認知力」を高める事
「メタ認知能力」については具体例が記載されております
詳しくは本書をお読みの上お確かめください。
情報の「グループ化」
情報のプロセスで最も大事なのは「情報のグループ分け」です。
P115
そのつど最適な情報を取り出すことができるよう、情報にタグをつけて、適切なグループに振り分けていくイメージです。
自分のデスクだと、書類が散らかっていると探し出すのが大変ですよね。「ファイリング」や不要な書類は処分して、最小単位で管理していると思います。
ちなみに、現在勤務している会社はフリーアドレスなので否が応でも最小単位の書類にしなければなりません。
数年前、本社が移転しました。(移転前は固定座席でした)
その際書類の7割を処分したのですが、逆に言えば重要な書類は3割しかなかったという事ですね(;’∀’)
情報も同様です。
いろんな情報が散らかったいると、どの情報をどこに記憶しているのかが解らなくなるので、類似の情報は日ごろからグループ分けしていく意識を持つことが重要です。
「数字」や「固有名詞」を使う
伝えベタの人の中には「自分が知っていることは相手も知っているだろう」と勘違いしている人もいます。
P172
とくに実務面でのやりとりに関しては、積極的に言葉を補う意識と、数字や固有名詞を使う意識が必要です。
「今朝は早くから仕事をしています」
「今朝7時から本日の会議資料を作成しております。12時までには作成が完了します」
どちらが相手に伝わるかは明白ですね。
具体的に報告した方が受け手側も理解しやすいのは当然ですが、その後の対応もしやすくなります。
まとめ
自分自身話がとっちらかる事が多いので、この書籍を読み込んで簡潔に伝えられるようにして参ります。
「要約力がある人=仕事ができる人」なので、こちらの世界へ入れるように日々勉強ですね。
書籍はこちらから→9割捨てて10倍伝わる「要約力」
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