2020年4月4日
なかの芸能小劇場で行われた「第9回あんこ椿は一の花」を現地鑑賞。
林家あんこさん・春風亭一花さん。ほぼ同期のお二方による定期会です。
お二方のみの運営なので、裏方も交互に務めておられます。
キャパ数の都合上、神田連雀亭→なかの芸能小劇場へ会場をお引っ越し。
今回は「春のあん椿祭り」と題し、四席とも春に纏わる演目です。
桜はほぼ散ってしまいましたが、春爛漫でした。
演目
いどばたかいぎ(トーク)
林家あんこ あたま山
春風亭一花 井戸の茶碗
~仲入り~
春風亭一花 雛鍔
林家あんこ 鼓ヶ滝

まとめ
お侍役が苦手だという一花さん。
侍が二人出て来るので、井戸の茶碗は眠りの世界へ誘ってしまうとの事でした。
同じ系統の登場人物が出て来ると、キャラが被るので演じ分けが難しいですよね(;’∀’)
目をつぶっているのはイメージを膨らませるために集中している時もあります。
という事で、ポジティブにいきましょうというお話をしてきました。
もちろん、寝てる方もいると思いますが…(笑)
いどばたかいぎ
人気の高いオープニングトークです。
「キャッチコピーを考えよう」
あんこさんは、「寄席の黒木華さん」
一花さんは、中井貴一さん似でしたが結婚して少し顔つきが変化しているようです。
という事で「寄席の江戸っ子」になりそうです。
先日行われた、金原亭馬久さんと一花さんの結婚式のお話も。
神田明神で行われましたが、噺家がたくさん出席したのでにぎやかだったとか。
中でも、一花さんの兄弟子のテンションが、役割柄高すぎたそうです(笑)
あんこさんも先日ご結婚。
結婚式は現状未定との事。
が、挙げるとなると林家には「女帝」がいるので…(;’∀’)
あんこさん・あたま山
「落語は江戸時代から続くリモート旅行」確かに仰る通りですね。
あたま山は、演者・客席側とも想像力が試される難解なお話です。
さくらんぼを種ごと食べた翌日、頭にできてしまった大きな桜の木の見物料で稼いでいるけちべえさん。ある日、大店の旦那に1000両でその桜を売る事に。
桜は抜けましたが、あたまに大きな穴が開いてしまいました。
その帰り、大雨に襲われ頭に水が溜まり、更に魚まで住み着く事態。
それを知った長屋の住人が釣りを始めます。
寝ても起きても釣りをされている事に自暴自棄になったけちべえさんは…
一花さん・井戸の茶碗
「かぶり物をとって顔をこちらに向けろ!」
家の前を通る屑屋に、散々恫喝する高木氏(笑)
そりゃ変な噂も経ちますね…(;’∀’)
このネタは主要人物三名が裏表のない人で、それ故に話がこじれてしまいます。
千代田氏と高木氏の家を何度も往復する清兵衛さんが不憫でならない(笑)
しかし、手打ちにされかけながらも仕事は果たす姿は立派!
上記の通り、このネタは苦手だと言う一花さん。
女流の方で井戸の茶碗を演るのは珍しいらしいので、今後も続けてほしいなあと思います。
仲入り
一花さん・雛鍔
一花さんで初めて聴いた演目が雛鍔でした。
当時、「江戸落語の女流でこんなに上手い方がいるのか!」と衝撃を受けた記憶が。
その後のご活躍はご承知の通りです。
中でも、半紙の件は何度聞いても面白い!
四角の半紙を四角に折って、三角に折ったら首を曲げるおかみさん。
それに激怒する旦那さんに笑い転げました。
女子高出身の一花さん。
新しい会を立ち上げる際、女流芸人しか声をかけていない事に気が付いたそうです。
それぞれの役割をお話してましたが…(;’∀’)
あんこさん・鼓ヶ滝
「音に聞く鼓ヶ滝をうち見れば 川辺に咲きしたんぽぽの花」
伸び切っていた西行の鼻を、和歌三神がへし折るお話です。
夢の中で食事をごちそうになった代わりに、渾身の一句をことごとく手直しされる西行。
自分が同じ状況だったら、どう思うだろうなあと考えながら聴いてました。
やっぱり喧嘩しちゃうでしょうか(笑)
西行は、意見されても受け入れられる器の大きさがあるので、大成したのかなあと感じました。
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