愛山・談幸二人会②3/3~修羅場調子!

2022年3月3日
お江戸上野広小路亭で開催された『愛山・談幸二人会』を現地鑑賞。
21年末に開催された公演が、間髪入れず二回目の開催となりました。

演目

三遊亭こと馬 手紙無筆
神田愛山   天保水滸伝・ボロ忠売り出し
立川談幸   井戸の茶碗

~仲入り~

立川談幸   化け物使い
神田愛山   大久保彦左衛門将棋のご意見

まとめ

愛山先生は、実質三席!?で今回もぼやきの数々(笑)
やっぱりこうでなくちゃ!

談幸さんは、江戸っ子の矜持?と渋ちんの旦那がとても面白かったです。
寄席のギャラは15分で○○円なので、もし8時間労働なら…
結構な金額になるんですね。

この公演はとても素晴らしいので、今後も継続して開催いただけると嬉しいなあ。
四半期…とは言わないですが、半期に一回くらいならちょうどいいような気がしませんかね?

愛山さん・ボロ忠売り出し

高尚にして優美な、博打打ちの話です(笑)

忠吉は丸屋勘吉の着物が着られたので、体型はほぼ同じってことでしょうか。
親分が怒ると分かっていても着てしまう。二代目を継ぐ男は行動も違いますね~。

一度大勝ちしたすぐに引く、『流れ』を読む才覚も。
480両ってことは、現在だと3,840万!!(一両8万円計算)
ものの数分でこんな大金を手に入れられるのですから、夢のある場所ですわ。

クライマックス、信夫の常吉と忠吉の押し問答が面白いです。
『虎の威を借る狐』というかなんというか(;’∀’)
「放してください!」→「放しちゃだめですよ」…(笑)

談幸さん・ 井戸の茶碗

正直者が三人揃うと…逆に騒動になってしまいます(;’∀’)
しかし、300文の仏像から小判50両が飛び出し、その代わりに差し出した茶碗が300両、そして娘さんまで娶る。どんなわらしべ長者物語なんですか(笑)

改めて気が付いたのですが、この話に登場するのも『細川越中守』(家臣ではありますが)なんですね。
『竹の水仙』と言い、落語に縁があるようで。

仲入り

談幸さん・ 化け物使い

「使えるものは化け物でも使え!」
確かに化け物であれば給料を支払わなくていいので、合理的ではありますね…。

一つ目小僧・のっぺらぼう・三つ目入道…
一日ごとに要領がよくなっていくのは、おなじ狸が化けていたからだったとは(;’∀’)

「わたしはもう、おじいさんだから」
のっぺらぼうへの声掛けが、ちょっと嫌らしいご隠居でした(笑)

愛山さん・ 大久保彦左衛門将棋のご意見

徳川家光の重臣・大久保忠教(彦左衛門)が、政をないがしろにして将棋に打ち込んでいる家光へ、将棋を通して意見するお話です。このネタは初めて聴きました。
家光は質素倹約のイメージがあったのですが、その裏にはこんなエピソードがあったんですね。

将棋の勝ち負けから、三方ヶ原の合戦の話へ(;’∀’)
「頃は元亀三年…」と『三方ヶ原軍記』の修羅場読みが聞けて、ちょっと得した気分です。

師匠である二代目山陽先生について、『講談の山陽』より『将棋の山陽』が先だったという思い出話はよかったなあ。
また、愛山先生と五代目馬琴先生が、本牧亭で将棋を指したお話がとても興味深かったです。
負けた後の高座が…というのは、ベテランあるあるなのでしょうか(笑)

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