2023年5月21日
原宿・太田記念美術館へ行ってきました。
今回の展覧会は、『江戸にゃんこ 浮世絵ネコづくし』です。
※本展覧会は4月1日~5月28日までの開催で、会期は終了しています。
江戸にゃんこ 浮世絵ネコづくし

概要
浮世絵に登場する動物たちのなかで、ペットとして最も多く描かれたのは猫でした。さらに猫は、踊ったり勉強したりする擬人化された猫、化け猫に、メス猫の一代記、鼠除けのお守りとしてなど、様々な姿で表現されています。
本展では歌川国芳や歌川広重、月岡芳年らの優品から子供向けの「おもちゃ絵」まで、多彩な作品を約180点ご紹介いたします。この貴重な機会に浮世絵の猫の魅力を存分にお楽しみください。
パンフレットより
Pic Up
会場内撮影禁止だったので
国立国会図書館デジタルコレクションにあった同じ浮世絵を載せていきます。
名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣

出典:https://dl.ndl.go.jp/pid/1312337
歌川広重作の有名な名所絵です。
酉の市参詣者のシルエットを見る、たそがれた遊郭の猫。
広重は、遊女の気持ちを猫に重ね合わせているのでしょうか。
山海愛度図会 ヲゝいたい

出典:https://dl.ndl.go.jp/pid/1306561
『ヲゝいたい』ということは嚙まれている場面でしょうか。
アゴのあたりを噛まれていて、ちょっと嫌そうな女性が描かれてます。
東京自慢十二ヶ月 6

出典:https://dl.ndl.go.jp/pid/9370023
新橋の芸者・亀屋福助が朝顔の入谷にやってきた場面。
紫の着物に沢山の猫があしらわれてますね。
難有御代ノ賀界絵

出典:https://dl.ndl.go.jp/pid/1308546
真ん中の白い部分は、『明かり』を表現しているんですね。
東海道五十三対 岡部

出典:https://dl.ndl.go.jp/pid/1313243
老婆が若い女性を襲っています。
背景の猫は、老婆そのものなのか?
それても若い女性を守るものなのか?
浄瑠理町繁花の圖

出典:https://dl.ndl.go.jp/pid/9369513/1/4
「軍法富士見西行」の世界のパロディです。
出家した西行が、吉原の花魁に身を落とした娘に猫の土人形を売ってます。
本来は無欲である西行が、儲けようとしているところも面白いですね。
東駅いろは日記

出典:https://dl.ndl.go.jp/pid/1301375/1/1
四代目中村芝翫の不破数右衛門の背後に
何やら飛んでいる(宙吊りされている)化け猫がいますね。
流行逢都絵希代稀物



出典:https://dl.ndl.go.jp/pid/1301403/1/3
『ときにあうつえきたいのまれもの』と読みます。
真ん中にいる絵師は歌川国芳自身だそうです。
心配そうに見つめる猫がかわいいですね。
黄金花猫目鬘(表紙)


出典:https://dl.ndl.go.jp/pid/10303531/1/3、https://dl.ndl.go.jp/pid/10303532/1/3
まとめ
古今東西、ネコは人気なんですね〜
浮世絵から、遊郭の女性にも人気があった事も伺えます。
個人的にはイヌよりネコが好きです。
ペット・擬人化・化け猫…
絵師の方々によって様々な顔を見せるネコに魅了されました。
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