2021年12月12日
池袋演芸場夜の部を現地鑑賞。
12月11日~20日は、神田陽子先生・紅先生・紫先生(交代で主任)による赤穂義士伝興行です。
池袋も盛り上がってますよ!
演目
神田莉々子 伊達家の鬼夫婦
神田桜子 般若のお作・お作の本性
マグナム小林 ヴァイオリン漫談
三遊亭小笑 転失気
神田蘭 お楽の方
マジックジェミー 奇術
古今亭寿輔 親子酒
桂歌春 短命
~仲入り~
三笑亭夢花 饅頭怖い
三遊亭円馬 桃太郎
ボンボンブラザース 曲芸
神田陽子 赤穂義士本伝・南部坂雪の別れ(立体講談)
ご一門の皆様
左から、桜子さん・陽子先生・莉々子さん・陽菜さん
まとめ
この日も講談が4席!
落語の定席で講談をたくさん聴けるのは至福の時間です。
主任の陽子先生はご一門総出の『立体講談』
みなさん素晴らしい演技で、忠臣蔵の時代劇を見ているようでした。
とても楽しかったので。他の義士伝でもやってほしいなあ。
前日に『仮名手本忠臣蔵』判官切腹を観ていたので、「仇を討ったんだなー」と、一つの物語を観たような感覚に陥りました。
桜子さん・お作の本性
大店の若旦那に、貧乏な家の娘が色仕掛けしお金を引っ張る。
発端のお話ではよくある展開ですが…。
「ねぇ~旦那、お妾さんにしてくださいなぁ~」
女性の鼻声はお金になるとかならないとか(笑)
マグナムさん・ヴァイオリン漫談
服装が着物から、タキシード・蝶ネクタイに変化。
初めて聴く演奏もありました。
小笑さん・転失気
寒くて舌があまり回らない小笑さん。
お花屋さん…の次にまたお花屋さんに向かう斬新(!?)な演出でした。
蘭さん・お楽の方
徳川家光の側室で、四代将軍家綱の生母になる女性です。
秋葉原で古着屋を営んでいた娘『お蘭』は、町人に変装していた家光と出会う。
家光は大奥にもいない絶世の美女に惚れたが、お蘭は罪人の娘。
城に迎えたい家光は、家臣を説得しお蘭の下へ向かうが…
寿輔さん・親子酒
『酒は百薬の長』と言いますが…(;’∀’)
親子で禁酒の約束をしても、なかなか守れないものですね。
前日、出番を空けてしまった寿輔さん。
落語芸術協会は5日間興行・10日間興行があり、16日からの出演と勘違いしていたようです。
高座に上がるなり、まず謝罪から始まりました(笑)
歌春さん・短命
歌丸一門なので、『長命』かな?
「短い命はタンメン・長い命はワンタンメン」(!?)
『震い付きたくなるようないい女』
三名の旦那を疲労困憊にして、亡くならせた女性。
出会ってみたいものですね~。
比べて八さんの奥様は、『カバの遠吠え』…(;’∀’)
仲入り
夢花さん・饅頭怖い
噂に聞いていた、夢花さんが飛ぶ高座。
怖くて飛ぶ→「でもよく見たらかわいいんだよ」
この繰り返しは、あとから笑いがこみ上げてきました。
円馬さん・桃太郎
「むか~しむかしの話ってんだよ~」
「いまの話もろくにできないのに?」
子供にツッコまれ、たじたじになるお父さんが面白かったです。
池袋演芸場の裏にある『地球飯店』には、よく落語家さんがたむろしているのだとか(笑)
陽子さん・南部坂雪の別れ
語り/大石内蔵助:陽子先生
瑤泉院:桜子さん 戸田局:陽菜さん 紅梅(吉良の間者):莉々子さん
『立体講談』は、陽子先生の師匠・二代目神田山陽が考案したそうです。
陽子先生も以前は同じように役をこなしていたのだとか。
「殿の仏参をしにきただけです」「余生は静かに過ごしたい」
間者の気配を感じ、本心を言えない内蔵助の心中はいかほどだったのでしょうか。
クライマックス、瑤泉院と戸田局が四十七名を読み上げる場面は感動もの。
手ぬぐいではなく書きつけの現物があり、リアリティが増してます。
吉良の間者とわかり、拳を入れられ悶絶する莉々子さんもいい味出してました。
『討ち入りは、四十七人の男たちが老人を殺す話』
バッサリ斬る陽子先生のぼやきは当日も全開!
確かに、忠臣蔵でなければただのテロですね(笑)
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