2021年8月15日
池袋演芸場夜の部を現地鑑賞。
怪談興行を一日おかわりです。
演目
神田莉々子 わんぱく竹千代
神田紅純 寛永宮本武蔵伝・道場破り
おせつときょうた 漫才
神田蘭 鼓ヶ滝
桂文月 のっぺらぼう
北見伸とスティファニー 奇術
三笑亭夢花 漫談
昔昔亭桃太郎 金満家族
~仲入り~
昔昔亭A太郎 酢豆腐
立川談幸 火焔太鼓
桧山うめ吉 俗曲
神田陽子 牡丹燈籠・お札はがし
まとめ
陽子先生のお札はがしと、談幸さんの火焔太鼓。
長講二席はかなり得した気分です。
一人一人の持ち時間が長い、池袋演芸場ならではの演目でした。
桃太郎・A太郎師弟のやりとりも健在。
寄席の名物にしてもらいたいくらいです(笑)
莉々子さん・わんぱく竹千代
陽子先生のお弟子さん。
まだ1年目?にもかかわらずかなり上手い印象です。
前回の紅希さんと言い、お二方とも将来有望な人材だと感じました。
紅純さん・道場破り
武蔵は佐々木巌流(小次郎)と江戸の道場でも試合をしていたんですねー。
もっとも、これは偽物だったようですが…
一刀流の道場で、武蔵が二刀流で試合をする、いわゆる他流試合を許可した『立派な土産』の中身が気になります(笑)
武蔵が勝つなり、門弟が手のひら返しをして看板を燃やし、武蔵を師匠ともてはやす。
当時は日常茶飯事だったのでしょうねえ。
おせつときょうたさん・漫才
音楽→擬音の街・大阪。
大阪のおばちゃんはパワフルで強そうですね(;’∀’)
飲食店亭主のクレーム対応も東京とは違うそうで。
ああまで言われると、怒る気力もなくなります。
蘭さん・鼓ヶ滝
「ひもじさと寒さと恋を比べれば 恥ずかしながらひもじさが先」
空腹に耐えかねているので、『ボロ屋』の老夫婦・孫娘の手直しを受け入れ、名句になるわけですが、これが空腹じゃなかったならどうだったでしょうか。
あっ、そもそもボロ屋を訪ねてないか(笑)
北見伸さん・奇術
本日も新しい手品のネタが!
手先が不器用なので、練習しないとできなさそうです…
『スティファニー』は、瞳ナナさんと小泉ポロンさんのユニット。
今回は瞳ナナさんのみのご出演でした。
夢花さん
20分の高座で気がついたら残り5分。
火焔太鼓でもやろうかと…という発言が、まさか談幸さんにつながるとは。
桃太郎さん・金満家族
もしも、有り余るお金を持っていたら?
銀行にも預けきれず、家にも置けず、しかし利息でお金は増えるばかり。
何とも羨ましい家庭ですが、金持ちには金持ちなりの苦悩があるようです。
泥棒が入ったら盗みを助けるというのはいいですね。
そんなお宅なら入ってみたい…怖くてできないですが(笑)
仲入り
A太郎さん・酢豆腐
イケメンの若旦那が、ちょっとやらかしたくらいの仕上がりになってます。
知ったかぶりがひどい若旦那ですが、モテるんでしょうねえ。
仲入りを挟んでの師弟共演のため、毎日桃太郎さんが私服で登場。
A太郎さんも、「いつ出て来るんだ」と構えてるそうです。
師匠は毎日高座を聴いていると思いきや…扉を閉める音が(笑)
師弟のじゃれ合い、後方の談幸さんに「時間を決めろ!」といじられているそうです。
談幸さん・火焔太鼓
まさかヒザ前で長講が聴けるとは!
おそらく夢花さんの発言からだと思いますが、長講を二席も聴けたので嬉しかったですねー。
いつの時代も亭主は弱い…(;’∀’)
仕事をしっかりしてくると手のひらを返すおかみさん(笑)
300両の商いを終えた道具屋さんの「受取(領収書)」の記述が面白かったです。
陽子さん・ 牡丹燈籠/お札はがし
前回の四谷怪談は怨みの執念・今回は恋焦がれる執念。
自分の想いが伝わらないと実力行使に出てしまうのでしょうか。
そんな答え合わせを、終演後に陽子先生と話しました。
牡丹燈籠は、三遊亭円朝が25歳の時に作った作品。
中国の小説『牡丹燈記』を翻訳し、江戸時代に設定を変更したのだそうです。
25歳でこんな大作を完成させる…これだけでもかなわない才能です。
おまけ
桃太郎・A太郎師弟と
蘭さん・紅純さん・陽子先生
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