2020年7月31日 神田愛山独演会(らくごカフェ)に行って参りました。
愛山先生の「続き読み+1席」が聴ける会です。
3月は見送り、5月は中止のため半年ぶりの参加。
コロナ対策の一環で座席数が間引かれているので、早いうちに完売したようです。
「伯山ティービィー」効果もあるでしょうね!
演目
双喋々廓日記(ニ)与五郎の勘当(下)
骨の音(結城昌治原作)
オープニングトーク
独演会は「隔月奇数月の最終金曜日」夜に開催しております。
さらに新企画として、「神田愛山昼の茶会」もらくごカフェさんで始まりました。
こちらは「原則隔月偶数月の最終木曜日(12月は24日)」お昼の開催。
「詐欺師」へ格上げになっていた?伯山さん関連で耳寄りな情報が。
未公開情報なので、あの場にいた方だけのお得感がありますね。
双喋々廓日記~与五郎の勘当(下)
「ふたつちょうちょうくるわにっき」と読みます。
本題へ入る際に、愛山先生が羽織を脱ぐ姿を初めて見ました。
大店主人、坂上与左衛門の息子与五郎は、煙草屋に唆され新町(遊郭)へ。
吉田屋の「吾妻」という花魁と恋仲になり数日間入り浸り。
事実を知った父与左衛門から「商売の順序が違う」と勘当されてしまいました。
勘当された与五郎は米屋に居候することに。
若旦那と言う事もあり大層なおもてなしを受けますが、退屈なので帳場にも立ちます。
一人で店番をしていたある日、みすぼらしそうな老婆が店にやってきました。
孤独の身という事情とお金がないという話を聞いた与五郎は、お米をただで老婆に配ります。
またある日、子連れの未亡人がやってました。
こちらにもただでお米を配る与五郎。
これが評判となり、与五郎が一人で店番をしている時には黒山の人だかり。
最終的には店の人にばれてしまい、帳場に立つことを禁止される与五郎でした。
勘当された事を知った吾妻は、自己資金で与五郎を呼び寄せることになりますが…次回に続きます。
骨の音
結城昌治先生の短編小説が原作です。時代背景は前後すぐでしょうか?
ここ20数年毎年夏にかけておられる演目。
本題に入る前に愛山先生よりお願いがありました。
それは、ある場所を想像ながら聴いて下さいと言うものです。
登場人物は三名しかいません(一名は冒頭部分のみなので実質二名)
とある旅館で盲目のマッサージ師が女の体を揉んでいます。
その後女は風呂へ。この女は男が東京から連れてきた芸者でした。
マッサージ師は男に取り掛かります。
全盲の男は戦地での回想を語り出します。
自分の昔話と思いきや…!
この回想が結末に繋がっていました。
正に因果応報。全盲のマッサージ師と男の接点とは何だったのか?
こちらは実際に高座を聴いてお確かめください。
「怪談じゃないけど怖いという声を聞く」と仰っておりましたが、一席聴き終えたらその意味がわかりました。
そして、「ある場所を」想像しながら話を聴くことで怖さが倍増…(;’∀’)
まとめ
今回の二席は陽陰対照的な演目で、とても感情が揺れ動く高座でした。
結城昌治先生の小説では、「軍旗はためく下に」という作品の増補新版が7月22日に発売されたそうです。
愛山先生が是非にという事なので、購入したいと思います。
次回は9月25日。
「連続読みには講談のエッセンスがたくさん入っている」
と語った愛山先生。楽しみですね!
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