2020年11月27日
神保町らくごカフェの「神田愛山独演会」へ行って参りました。年内最後の独演会。
奇数月最終金曜日に開催されております。
前座なし。仲入りなし。前後席一気に読まれるという約1時間強の贅沢な時間です。
このご時世なので、まずはお互いの生存確認(;’∀’)
最近ニセモノのサイン(楷書)が出回っているようで…
愛山先生は、自分のサインにいくらの値がついているのかご興味があるようです。
愛山・10,000円、春陽・350円、伯山・値付かず!?
演目
双蝶々廓日記(四)吾妻の誘拐と松江の機転
赤穂義士銘々伝〜二度目の清書
二席とも神田愛山先生口演。
双蝶々廓日記(四)吾妻の誘拐と松江の機転
与五郎のためにお金を吸い上げられている事を知った服部。
吾妻を身受けするには1,000両かかりますが、もう300両しか残っておりません。
そこで、花魁「吾妻」を手中にするため、血刀の金兵衛・扇屋の主と策略を練りました。
服部・扇屋の主・吾妻と新造の松江は住吉へお参りした後、旅籠へ。
そこには、金兵衛の一味が待ち構えておりました。
合図を送ったら扇屋が踊り、戸を倒す→一味が扇屋を殴る…芝居をするという段取りになってましたが、どさくさに紛れて本当に殴られているのは笑いました。
そりゃあ、扇屋は唐紙を見ると酔いが醒めるわけです。
予定通り金兵衛と「再会」した服部の旦那は、駕籠屋に乗せて茶屋…ではなく扇屋へ。
これが金兵衛の企てた策略、吾妻の誘拐でした。
一方金兵衛は茶屋へ乗り込み、主を脅し買い叩きをしょうとします。
しかし、預かっている吉田屋と話して翌日の昼に返事をするという事で、一旦引き下がりました。
扇屋へ連れた来られた吾妻と松江でしたが、様子がおかしいことを察知。
服部を酔いつぶし、二人で与五郎が居候する米屋へ駆けつけます。
しかし、後ろに金兵衛がついている事を知った米屋は自分には手に負えないとして、象牙職人の新助に3人を預かってほしいと依頼。
「親分、あにい」と言われて得をしたことがないという新助でしたが、吾妻についている新造と…という妄想で引き取る事にしました。
事情を知った金兵衛が乗り込んできますが…次回へ続きます。
赤穂義士銘々伝〜二度目の清書
赤穂義士伝の中で「大高源吾」と「二度目の清書」は白眉(優れているものの中で、特に優れているもの)と仰る愛山先生。
昨年11月の後席も「二度目の清書」でしたが、毎年シーズン初演はこの高座にされるそうです。毎年恒例となるので、来年聞いた際に違った感情を持つのか自分でも楽しみです。
敵を欺くにはまず身内から。
大石内蔵助は妻「いし」に離縁状を渡した時、どのような心境だったのでしょうか。
そして、石束源五兵衛への言伝「心中よしなに御賢察のほどを」
これですべてを理解する源五兵衛もみごとな武士だと思います。
いしが帰った来た際、内蔵助に直談判しに行く!と息巻いていた息子に、「男には男の怒り場がある」と諭した源五兵衛。今回はこの場面に胸が熱くなりました。
まとめ
赤穂義士伝は別れがテーマ。
万が一の情報漏洩の可能性があるので、理由を語る事ができずに別れをしなければならない。
義士の方々はどのような気持ちで生涯を終えたのでしょうか…
最近はこのまくらを伯山さんが、「そっくり真似しているじゃないか」とぼやいる愛山先生でした。
次回は2021年1月29日。双蝶々の続き+1席です。
毎回完売するスピードが速くなっておりますので、ご検討の方はお早めに!
ご予約は、らくごカフェホームページより
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