2020年3月26日
神保町・らくごカフェで開催された「神田愛山独演会」を現地鑑賞。
2ヶ月に一度の贅沢な2席です。
今回から座席数が絞られ、更にプラチナチケットとなりました。
演目
神田愛山 双蝶々廓日記(六) 濡髪とならず者の間違いから三好屋の計略
神田愛山 大高源吾(赤穂義士銘々伝)
まとめ
講談ブームの影響で、客数が5割増しになっているとか。
次回(5/28)の独演会も早々に満席になりました。現在キャンセル待ちのようです。
双蝶々廓日記は、これからが佳境なのでしょうか。浪速の大物侠客が次々に登場。
これらの人々が今後どのように交わっていくか、とても楽しみです。
愛山先生の大高源吾は初めて聴きました。
体感としてはそんなに長くなかったと思いますが、時間の流れが止まったかのような静かな高座でした。
「義士伝は別れがテーマ」のまくらをそのまま使っている伯山さんにぼやいてましたが、男性講釈師の立場向上の功績には感謝している模様です。
双蝶々廓日記(六) 濡髪とならず者の間違いから三好屋の計略
題名の通り、濡髪と三好屋四郎衛門。
そして違袖(たがそで)の音吉が活躍します。
1000両箱を持ち、新町の藤屋へ向かった濡髪。
店主は「吾妻が坂上家に嫁ぐのだから出世。身受け金は不要」と断ります。
が、「どんな事があっても受け取るように」という三好屋の口上があったため、嫁入り時に吾妻へ1000両以上のものを渡す約束をして、証文と交換。
濡髪はその帰り道で「血刀の金兵衛」に襲撃されました。
が、力ではかなわない金兵衛一味は屋根に上り、瓦を投げる。
これには濡髪もかないません。
難儀している濡髪のところに、違袖の音吉がやってきました。
「だまって俺に預けてくれ」
金兵衛は音吉が一人でやってきたので、何かあると気づきすんなり引き下がりました。
翌日、三好屋と濡髪が金兵衛の下へ。
前日の謝罪・与五郎と吾妻の事で筋を通します。
輿入れの日を狙って吾妻を誘拐しよう企てた金兵衛。
それに対して一計を案じた三好屋は、別人の駕籠を吾妻に見立てて向かわせるという陽動をします。
その間に吾妻は無事与五郎の下へ輿入れするのでした。
これで大団円かと思いきや…
次回へ続きます。
大高源吾
「二度目の清書き」と並び、白眉の義士伝と仰る大高源吾。
※白眉=同類の中で、特別にまさっている人や物。
五代目圓楽師匠が経営していた寄席「若竹」で披露した際、録音したテープを結城昌治先生に聴いてもらったことがあるそうです。
結城先生は、両国橋での源吾と宝井其角の出会いを褒めていたとの事でした。
赤穂浪士四十七士の中で、別れを告げられたのは大高源吾だけでしょうか。
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