神田愛山独演会11/26~ご生誕の日

2021年11月26日
神保町らくごカフェで開催された『神田愛山独演会』を現地鑑賞。
この日は愛山先生68歳のお誕生日でした。

演目

神田愛山 双蝶々廓日記(十)〜馬野屋大八追い廻し(ニ)
神田愛山 赤穂義士銘々伝・二度目の清書

まとめ

足掛け2年に渡った双蝶々廓日記も次回が大団円。
木津の勘助・違袖の音吉・奴の小万など、生い立ちの話を聞いていた侠客が成長した姿を見られたのはよかったですね。

愛山先生の大阪弁を聴けるのもあと1回。
最終話も楽しみたいと思います。

双蝶々廓日記(十)〜馬野屋大八追い廻し(ニ)

大八が濡髪を追い廻していた理由が明らかになります。
自分が憎まれ役になるのは、並大抵のことではできないですね…

正当防衛とは言え、広田の森で血刀金兵衛の子分七名を殺害してしまった濡髪。
西の大関・武蔵野の家に匿われていたが、ここにも大八の家探しの手が入る。

何とか事なきを得たが、武蔵野は実家がある八幡の里に濡髪を預けることにした。

「右や左の旦那さま~、いただいて助かります」
※このセリフは師匠に褒められたそうです。

道中、施しをした乞食に居場所を特定されるアクシデントがあったが、同行していた放駒の機転により回避。無事濡髪は、武蔵野の父の下へ送り届けられた。

ある日、武蔵野の父が商っている店に男性客がやってきた。
濡髪を褒め武蔵野をけなすが、店主が武蔵野の父と知ると手のひらを返す。

男は、武蔵野の父に「もしここに濡髪がいるのなら…」と指摘した上で
「四ツまでにここを出た方がいい、けつねの渡しを越えて白髪峠まで。ここまで行けば大阪ではないから追っ手も来ないであろう」
二階で聞いていた濡髪は去っていく男に頭を下げ、従うことにした。

白髪峠に差し掛かった時、後ろから提灯を持って走って来る姿があった。
「東京の贔屓なんだ」というが、正体は馬野屋大八。

「世話になった三好屋四郎衛門の贔屓である濡髪を捕まえたくないから、あえて自分が捕物の責任者になった。追い廻しをしながら、八幡の里・白髪峠まで誘導した」と真意を打ち明ける。
そして、実家がある佐賀までの通行手形を渡し、去っていく。

濡髪は無事佐賀まで逃げることができ、父山田右近の下へ帰ることができた。

二度目の清書

毎年11月の後席は、二度目の清書で固定されている愛山先生。
松鯉先生の末広亭義士伝興行と合わせて、季節がやってきたなあと感じます。

「心中よしなに御賢察を」
「お心置きなく」

今年は、寺坂からの伝言を聞いた、石束露山(源五兵衛)のセリフが印象に残りました。
但馬国・京極家筆頭家老まで務めた露山。
忠臣義士であった大石内蔵助の心情は、手に取るようにわかっていたのでしょうか。

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