2020年10月3日
神戸新開地にある喜楽館の昼席に行って参りました。
喜楽館も初訪問です。最寄りの新開地駅まで梅田から阪急電車で約40分。
ついにこの名刺を使う時がきました。

この名刺はタニマチと呼ばれる、喜楽館に寄付した方へ贈呈されるものです。
前日までの予約で当日券2,800円が2,000円に割引されます→詳細は喜楽館のホームページへ。
露の新幸さんの一番太鼓
(一般の方が映っておられるため、限定公開にしてます)
演目
露の新幸 時うどん
桂団治郎 動物園
笑福亭呂好 勘定板
虹友美 なないろ三味線
笑福亭松喬 欲の熊鷹
仲入り
桂三ノ助 ふぐ鍋
桂小春団治 コールセンター問答
新幸さん・時うどん

現在喜楽館では「開口0番」という立ち位置があり(江戸落語で言う前座)
新幸さんは開演時間前に高座へ上がられました。
開場時間13:30~一番太鼓を叩き、13:45頃~高座。その後舞台番と忙しそうです!
7文と8文の一文差で暴言を言い合う喜六と清八。
「あっ!キレイなねーちゃん!」からの一気食いは大爆笑しました。
翌日喜六が一人でうどん屋へ行った時の会計。
「払いたいの?じゃ100両」は大阪っぽくていいですね。
朝晩涼しくなってきたので、時うどん・時そばの季節ですね。
個人的には「時うどん」の方が好きです。
最もこのネタは割と季節関係なくかかっている気がしますが…(;’∀’)
団治郎さん・動物園
現在新型コロナ対策として、一席置きの座席となっていますが概ね好評のようです。
理由は肘かけを両方使えるからなのだとか。
ただ、食い扶持が減るから早く満席にしたいとの事でした。
上方もまだまだコロナの余波が続いていますね…
動物園は、仕事を探している男がトラの毛皮を着て
トラになりきるというお話です。
トラの毛皮を着たらタイガーマスク!
♬しろい~マットの~。こんな音楽が聞こえてきそう…
たばこを吸いたいと言い出したり、犬の鳴き声をするトラでした。
しまいにはライオンと戦わされることになった、トラの毛皮を着た男でしたが…
呂好さん・勘定板
お久しぶりの呂好さん。
今年初めに「梶原いろは亭」で高座を拝聴して以来です。
勘定板は下ネタのお話です。
題名からは想像できないお話なので、実際に聴いてお楽しみください。
いや~呂好さんの勘定板、なかなかエグかったですね(褒めてます)
淡々と話を進めていく様子がとても面白かったです!
松喬さん・欲の熊鷹
一度聴いてみたかった松喬師匠。
角刈りの髪型が特徴的な師匠です。
欲の熊鷹は、すれ違う二人の男の間に財布が落ちているところから話が展開していきます。
このネタは初めて聴きました。江戸ではかける方いるのかな?
財布の中身を二等分しようとしたら、5000円札しか入っていませんでした。
両替をしなければならないのですができる場所がありません。
男二人が札幌にいる兄の風呂屋や、巡査であるいとこに両替をしてもらおうかとナンセンスなやりとりをしていると、見かねた女性が両替しますと申し出。
この女性がお妾さんと読んだ二人はいろいろ妄想。
とても綺麗な女性だったので、囲うには財界にでもいなければと言うと
吉本、松竹…「そりゃ漫才界や」というやりとり。
そういうしているうちに、女性が両替。
1000円札を5枚持ってきましたが…
仲入り
三ノ助さん・ふぐ鍋

三ノ助さんは現在新開地在住。
喜楽館にご自宅が近いので、現在「館長補佐」という業務をされているそうです。
(喜楽館は現在支払人が空席)
喜楽館で一番偉いのかと言うと、そうでもないようで雑用も多く、
開場時には呼び込みもされておりました。
ふぐ鍋は大阪ではてっちり、「てっ」は鉄砲・「ちり」は鍋の意味なのだとか。
なぜ鉄砲なのかというと、「たまに」当たるから…(;’∀’)
太鼓持ちが旦那さんと再会。
現在変な菌が流行っているけど、ぼちぼち行ける「ころな?」との事で
日本全国の温泉を非常に効率悪く周っておりました。
旦那さんからお酒に誘われると、いつもの調子で乗っかる太鼓持ち。
「大の好の物」と言いながらいろいろ食べておりましたが、鍋が出てきました。
これはふぐの鍋だという旦那さん。
太鼓持ちは逃げようとしますが、丁度物乞いの人が来たので毒見させることにしました。
物陰から食べている様子を見た太鼓持ちは、旦那さんと一緒にふぐ鍋を完食。
これならまた食べたいと話している二人でしたが…
小春団治さん・コールセンター問答

上方の重鎮、小春団治師匠。
先日行われた「デジタル彦八まつり」では総合司会を務めておられました。
噺家になる人は変わっている人が多いそうで、エピソードが面白いです。
空気清浄機が壊れました。土日くらい休ませたれという息子ですが、「昔は叩いたら直った」という話をぼやきながら説明書を探します。
説明書の束の中からユニークな注意書きを見つける息子。
現代の世の中では、何でも書いておかないと訴訟問題に発展する可能性がありますからね…
説明書を見ながら、主人はカスタマーサポートへ電話。
まず、「不愛想な女」自動音声に繋がります。
この自動音声の声そっくりだったなあ。
製品番号のボタンを押してくださいという自動音声ですが、声に出す主人に大爆笑。
これはいま思い出しても笑えてきますね(´▽`)
その後、例によってたらい回しにされる主人。
繋ぎのBGMは「メリーさんのひつじ」
あまりの対応に怒り出す主人ですが、実は…
結末があるある過ぎて笑いをこらえる事ができませんでした。
まとめ
いや~、非常に濃密な2時間余りでした。
みなさんとても面白かったのですが、トリの小春団治師匠が強烈で少し放心状態になってました(;’∀’)
今回も初めて聴くネタがあり、楽しかったです!
また関西に伺った際は、喜楽館へ立ち寄ろうと思います。
おまけ
喜楽館内部はこんな感じです。

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