講談ひるず夕方の部11/5~歴史的な一日

2021年11月5日
此花千鳥亭で開催された『講談ひるず(夕方の部)』を引き続き現地鑑賞。
2部制の第2部です。1部同様、客席は超満員で熱気が渦を巻いているようでした。

なお、本公演はZOOM映像のアーカイブが販売されてます。
11/19前後まで観られるようなので、ご興味があれば是非ご購入下さいませ!

講談ひるず
YouTube定期配信中の「講談ひるず」の公開録画・講談会に関するページです

演目

トークコーナー
~仲入り~

旭堂南龍  長門守由来
旭堂小南陵 太閤記・矢矧橋(秀吉と易者)
神田松鯉  肉付きの面

まとめ

歴史的な一日に立ち会わせてもらって、しばらく放心状態でした。
このお三方が揃う事があと何回あるのか分からないですが、できるかぎり駆けつけたいですね。
※松鯉先生にはまだまだ長生きしていただきたいです(笑)

自分はこういった生き方が合ってるので、今後もこれを貫いていこうと思います。

トークコーナー

・2019年・南龍さんの披露目と際千鳥亭に出たいと言っていた
 これで安心して逝ける??(あと50年くらい長生きしてください!)

・講談の世界に入ったきっかけ
 役者時代、本読みをしていた時に「お前の朗読は講談だよ」と言われた。
 講談を聞きに寄席へ。そこには落語を食ってしまう二代目山陽先生の姿が。
 一方、本牧亭は雰囲気が重かった。
 わかりやすい講釈をする山陽先生と、本牧亭の講釈。山陽先生に入門して正解だった。
 現在のわかりやすい講釈の源流・明解な講釈。

・講談は、主演・演出・台本をすべてできる。
 役者ほど、講談をやったらいいのに…

・講談教室で毎回50名に稽古をつける松鯉先生
 10分のネタを5分に区切って、1対1の稽古をしている。
 教室には、アナウンサー・役者・声優が通っている。
 のん兵衛の方もいる(笑)

・自分の句をまくらに入れるのが楽しい。
 どこかで聴ける日を楽しみにしてます。

仲入り

南龍さん・長門守由来

この話は初めて聴いたような気がします。
木村重成は官位を姓・名の間ではなく、『長門守木村重成』と、先に持ってきた話は伺ってましたが、帝から直々に賜った事が由来だったんですね。

重成と青柳が結ばれたことを見ていた、お月様のセリフが粋でした(笑)

小南陵さん・秀吉と易者

後に羽柴秀吉・安国寺恵瓊になり再会する、
木下藤吉郎と易者・珍蔵主(ちんぞうす)の出会い。

どうしても自分の相を見たいと言う要求に、見料・さらに弁当まで要求する藤吉郎。
豪胆さは若いころからあったんですね(笑)

相を見るなり道具を川に投げ込み、「易者をやめる!」と言い出した珍蔵主。
秀吉と友情を分かち合い、後年再会した時はどのような感情だったのでしょうか。

秀吉は慶長3年(1598)没、舞台である矢矧橋は慶長6年(1601)に架けられたため、このお話はフィクションである可能性が高いそうです。
フィクションとわかっていても納得させられる、とても秀逸なお話ですね。

松鯉先生・肉付きの面

松鯉先生曰く、「細川家にあるのではないか」という肉付きの面。
外れなかった鬼女の面に因果応報を感じました。

「この面には卑しい所がある」
虫の居所が悪く鬼女の能面を二つに割ってしまった観世様。
この事実を聞いて、面打ち職人の源五郎はがっかりして自害してしまう。

倅の源之助は父の残したノミを使って、建築現場からもらってきた木っ端を使って細工。
これが商人に売れてから評判になり、16歳の時には四谷大宗寺の閻魔を半年かけて作成した。

木彫りをやめて面打ちになった源之助。
何の因果か観世の使いから鬼女の面を依頼された。
「おとっつぁんがまだ浮かばれてないんだ」
「この仕事で観世様の鼻を明かしてやれ!」
源之助は半年かけて、鬼女の面を作成する…

おまけ

終演後、新聞社の方が撮影に来られて撮影を。
折角なので一緒に写真を撮らせていただきました。

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