2021年3月20日
国立演芸場にて開催された「桂宮治真打昇進披露興行」を現地鑑賞。
落語芸術協会で落語家の抜擢昇進は、現会長・春風亭昇太さん以来29年ぶり。
この日は定席の連続興行最終日(大千穐楽=おおせんしゅうらく)でした。
当日の様子は、宮治さんのyoutubeチャンネルで配信されてます。
口上は全編なので是非ご覧ください。
演目
桂しん乃 寿限無
桂鷹治 つる
柳亭小痴楽 湯屋番
ねづっち 漫談
神田松鯉 扇の的
~仲入り~
披露口上
桂小文治 強情灸
桂伸治 お見立て
北見伸&スティファニー 奇術
桂宮治 プレゼント

まとめ
伸治師匠の涙が非常に印象的でした。
つられて宮治さんも涙。そして、トリでも人情噺。
とても感動的な披露興行最終日だったと思います。
宮治さん・伸治師匠・そして番頭の皆さん。
38日間の連続興行おつかれさまでした!
成金メンバーでは、小痴楽さん・伯山さん・鯉八さんに続き、通常興行で主任を務める日もそう遠くないのだろうなあ。
鷹治さん・つる
名番頭鷹治さん!
もはや芸協の番頭と言えば、鷹治さんのイメージになってしまいました(;’∀’)
本業番頭・副業落語。
国立の高座に上がっている時は「国家公務員」という気概があるそうです(笑)
高座中、しっかり宮治さんをいじっておりました。
「みや~」と飛んできて、「じ~」ときたら!?
小痴楽さん・湯屋番
小痴楽さんの湯屋番!
袖から出て来る時ちょっとつまずいた?(笑)
正に「若旦那」の小痴楽さん。
飄々とした様子でいいですね。
番台に上がり妄想を膨らます場面は大爆笑しました。
ちゃんとお礼が言えない宮治さんに代わり、
披露興行の御礼を申し上げます…(笑)
松鯉先生・扇の的
今年初の人間国宝。
見事、扇の要を射抜いた那須与一を宮治さんに見立てる最高の演出。
若武者が名馬に乗っていくので普通なら颯爽と張扇を叩くのですが、
砂浜なので誇張を少なく。これが先生の芸の細かいところ。
与一の父・那須十郎左衛門は61歳にして「至って健在」でしたが、
日輪の扇を射る命令が出た途端、にわかの腹痛が出てました(笑)
仲入り
披露口上
下手から
司会:小痴楽 伸治 宮治 小文治 松鯉
司会の小痴楽さん。まず開口一番噛んで司会をやり直してました(笑)
詳細は宮治さんのチャンネルに譲るとして…
伸治師匠の涙、しっかり役目を果たす小文治さん。
そして人間国宝の締め。とても印象深い口上でした。
「また一つ 増えて嬉しい 寄席幟」
小文治さん・強情灸
強情灸は、お灸を耐えてる男の顔色が急に変わる場面が面白いですねー。
小文治さんは体のいろんな場所を叩き、熱さを耐えておりました。
そりゃ、あんなにもぐさを詰めたら…
伸治さん・お見立て
宮治さんから「もう泣かないでください」と釘をさされたそうです(笑)
困っている時はいいお客。
困っていない時は嫌なお客。
遊郭の花魁には、そんな客もたくさんいたんでしょうねえ…
「恋焦がれ死んだ」喜瀬川花魁の話をする喜助。
そんなに簡単に泣けませんよ!と言ってましたが、
口上での事があるので大爆笑が起こってました(゚∀゚)
宮治さん・プレゼント
宮治さんの落語家としての原点という、化粧品営業の新作落語です。
本題へ入る前に、伸治師匠と出会った国立演芸場での思い出を語られてました。
田舎の方は圧が強い…
いちゃもんのつけ方もめちゃくちゃ。
しまいにはカマまで…(;’∀’)
それでもチラチラ出る営業の心の声に大爆笑しました。
舞台照明さんとの呼吸もばっちりでしたね!
「後ろの方に話してます」
実際の営業もこんな感じだったんだろうなあ。
が、あるご年配の女性が入ってくると展開が変わります。
化粧品のおまけ「プレゼント」を励みに入院しますが…
涙なくしては見られない素晴らしい高座でした。
昇太さん・小遊三さんとは格が違うという人間国宝の口上。
「またー、増えたねー、幟がー、よかったねー」
(゚∀゚)
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