旭堂小南陵・神田鯉栄・笑福亭べ瓶三人会7/24~東西講談師と令和の坂本龍馬

2020年7月24日
此花千鳥亭の「旭堂小南陵・神田鯉栄・笑福亭べ瓶三人会」をオンライン視聴。

ほぼ同期のお三方で、小南陵さんと鯉栄さんはこの日の昼公演(小南陵さん・鯉栄さん・南龍さんご出演)が初共演でした。

鯉栄さんとべ瓶さんはyoutube「鯉栄ちゃんねる」にてトークコーナーを設けており、今回の鯉栄さん来阪はべ瓶さんの紹介で実現したそうです。

演目

トークコーナー
仲入り
旭堂小南陵 小夜衣草紙
神田鯉栄  赤穂義士銘々伝~赤垣源蔵徳利の別れ
笑福亭べ瓶 らくだ

トークコーナー

鯉栄さんとべ瓶さんの息がぴったりですねw
一時間にも及び話題がたくさんありましたので、抜粋してレポートします。

現在高座の前にアクリル板がある東京の寄席。
うっすら見える自分越しに客席が見えるので、動物園にいる動物の気持ちがわかる!?

鯉栄さんとべ瓶さんは「東京の講談師」と「上方の落語家」
演芸として遠い存在なので、ここに誰が入ってトークをしても面白いというお話でした。

小南陵さん、鯉栄さんの世代は「講談やったらモテるかも?」
という色気を持った方が入門していないので、一本気の方が多いようです。
比べてべ瓶さん…(;’∀’)

べ瓶さんを「令和の坂本龍馬」と評する鯉栄さん。
坂本龍馬は坂崎紫瀾が明治時代に小説「汗血千里駒」を発表したので、その後の司馬遼太郎「竜馬がゆく」に繋がり全国的な知名度となったそうです。

鯉栄さんの入門時のエピソード、穴子についての詳細も今回伺うことができました。

師匠である松鯉先生のご自宅に伺った際、お寿司をごちそうになった小南陵さん。
来阪時にお寿司を鯉栄さんと食べに行きましたが…

東京では「上方落語」にアレルギーがある人がいるようで、べ瓶さんが奮闘記を語られておりました。
この話はグッときたなあ。

仲入り
小南陵さん・小夜衣草紙

旭堂家ではかつて怪談がタブー視されていた時期があります。

高座の佳境で、おこもさんが濡れた髪を振り乱したおこもさんが入って来たので幽霊がきたと思い、心不全で亡くなったという事情があるそうです。

道修町の問屋主人、浜田屋源兵衛。
息子の源次郎は勉学に励んでおり、遊びはしない・商いにも興味がない堅物です。

ある日、源兵衛は近所の大店の清兵衛さんに頼み源兵衛を北新地に連れ出します。
お茶屋で出逢った「小夜衣太夫」に源兵衛は惚れ、小夜衣も源兵衛に惚れ起請文を交わします。

が、遊びを覚えた源次郎は、ある日丸山清左衛門の娘「お絹」に惚れてしまいました。
取引先であった清左衛門と浜田屋清兵衛は話がすぐにまとまり、お絹は妻として嫁いで来ることになります。

起請文の存在が都合悪くなったので浜田屋の番頭が回収しに行きましたが、その場で命を絶った小夜衣太夫。

その後奇怪な現象が次々と。
源次郎とお絹の祝言の日にも怪異が起こりますが…

鯉栄さん・赤垣源蔵徳利の別れ

「夏は義士、冬はお化けで飯を食い。春と秋とは食いっぱぐれ」
鯉栄さんの大師匠、二代目神田山陽先生の戯れ句です。
小南陵さんの夏の怪談に対し、鯉栄さんは義士伝。

最近の研究で、赤垣源蔵はお酒が飲めなかった事。
そして討ち入り当日雪は降っていなかった事がわかっているそうです。

「卍巴と降る雪の中」
赤垣源蔵重賢は吉良邸討ち入り前夜、兄である塩山伊左衛門の屋敷へ別れを告げに向かいます。

残念ながら伊左衛門は不在でした。
兄の羽織と最期の会話をする源蔵。

「世の中には道理で通らぬことが時として起こる」
源蔵はさる大名に仕官が決まった事を、女中である「たけ」に伝えました。

その夜なかなか寝付けない伊左衛門ですが、その時刻に源蔵は吉良邸討ち入り、仇討ち本懐を遂げるのでした。

この話は何回聞いても、そして結果が解っていても感動しますね(´▽`)

引き上げる赤穂義士の中にいる威風堂々とした源蔵。
そして遺品の呼子の笛を吹く伊左衛門。
二人ともあっぱれですね!

べ瓶さん・らくだ

ふぐに当たって亡くなったらくだ。
兄貴分と称する「弥猛(やたけた)の熊」が発見しました。葬儀を出してあげたいが、お金はありません。

どうしようかと思案している時に、ちょうどくず屋が通ったので呼び止めたところから話は始まります。

熊の狂気と屑屋への荒っぽい扱いが(;’∀’)
「大人しい言うてる間に(駕籠を)置いていけ」
舌なめずりする熊に大爆笑!

酔っぱらって立場を逆転したくず屋も面白かったです。
結局くず屋も狂気でしたw
「あかんという事を、あかんと言わへんことがあかんのです」

このネタはべ瓶さんに合ってるなあ(´▽`)
聴けて良かったです!

まとめ

とにかく楽しい時間でした。
講談師の東西交流はこれまであまりなかったというお話がとても印象的でした。

鯉栄さんは今後も定期的に来阪する事になったそうなので、他の上方の芸人さんとの絡みも楽しみですね!

此花千鳥亭の今後のスケジュールは↓より。
此花千鳥亭ホームページ

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