第二回オンライン釈場~ユーロベースでの講談会

6月6日配信 伯山ティービー「第二回オンライン釈場」を視聴。
伯山さんのしっかりした高座を観たのが、ユーロベース「渋谷らくご」だったなあと懐かしみながら観ておりました。

今回は愛山先生がネット寄席初登場。是非観て頂きたいですね!
鼓ヶ滝は伯山さんもやるネタですが、「基本に返って崩さずによくできた」との事でした(*’▽’)

演目

神田真紅 燭台切光忠
神田伯山 芝居の喧嘩
神田阿久鯉 柳沢昇進録~徂徠豆腐
神田愛山 西行歌行脚~鼓ヶ滝

視聴は神田伯山ティービィー
(6月13日正午までの公開だそうです)

オープニング

前回何と赤字!?
手数料がそれだけ多いという事でしょうか…

伝統芸能の方が続々とyoutubeに参入されているんですね。
能は興味があるので、ちょっと見てみようかな。
あとプロレスラーの安田忠夫さんの生きざまは面白そうですw

真紅さん・燭台切光忠

古典のような演題ですが、上述の通り真紅さんの創作です。
燭台切光忠はゲームの「刀剣乱舞」が配信されたことを機に、2015年に現存が確認された名刀です。
以前は関東大震災により焼失したとされておりました。

10年早く生まれていたら天下を狙えたであろう。と言われている、奥州の王伊達政宗。
秀吉の居城「伏見城」を築く際、とにかく熱心に働き、更に伏見大坂往来の御座船を献上。

これに感動した秀吉は政宗に数々の褒美を、そして小田原参陣の時に預けた「備前長船光忠」をつかわしました。

が、政宗の余りに似合っている姿に秀吉が嫉妬。取り返そうとします。
「村瀬藤丸」という出世欲の強い小姓が、尋常ではない殺気を帯び襲い掛かる。

政宗とつばぜり合いの中、刀を落とした藤丸は燭台を振り回しますが、備前長船で燭台ごと藤丸を切り捨てました(史実だそうです)

「燭台切光忠」という名前がつけられて、伊達政宗の宝となったこの名刀。
時は徳川の世に変わっておりました。
政宗よりこの思い出話を聞いた、水戸藩主頼房公の息子千代松(後の光圀)にねだられたので、やむを得ず譲り水戸藩の宝になるのでした。

伯山さん・芝居の喧嘩

コロナ騒動がなければマザー牧場で羊と一緒に口上?をしている予定だった伯山さん。
ちょっと興味あるな(;’∀’)
また、「芝居の喧嘩」は元々講談なのだとか。
二代目山陽から権太楼師匠へ教え、そこから落語協会へ広がったそうです。

三代将軍家光の時代。 
水野十郎左衛門と幡随院長兵衛の「旗本奴」と「町奴」の対立が、芝居見物中に発生します。

芝居見物に向かう、幡随院長兵衛の子分の、夢市郎兵衛(ゆめのいちろべえ)と唐犬権兵衛(とうけんのごんべえ)のコントのようなやり取りが(´▽`)

例によって登場人物が多すぎるという「いろんな名前が出てくるギャグ」でしたが、見物客の「どぉーーーです、ぽん!」という扇子を広げる仕草に大爆笑しました。

阿久鯉さん・徂徠豆腐

江戸時代中期の学者、荻生徂徠(惣衛門)が世に出る前の話です。
徂徠は赤穂事件後の処遇において、切腹論を主張しております。

「情けは人のためならず」
困窮する惣衛門に、おからやおむすびを運ぶ吉兵衛夫婦。
その恩を忘れず、火事で燃えたお店に手を差し伸べた惣衛門も見事です(´▽`)

更に徂徠の取り持ちで、増上寺に出入りをする事ができるようになった上総屋吉兵衛でした。これで「徂徠豆腐」なのですね!
こちらの演目も元々講談だったというのは初めて知りました。

愛山さん・鼓ヶ滝

客席の頭数、微妙な拍手の音量は「本牧亭」のようだと仰います。
2011年に閉場した本牧亭。行ってみたかったなあ。

二月ぶりの高座で、その間ご隠居のような暮らしをされていたそうです。
着物を着る順番を間違えて着なおしたとの事。間違えるとしっくりこないのか…

この話の主役、西行法師は元禁裏北面の侍「佐藤兵衛尉憲清」ですが、仏門の道に入ったのは二つの説があるそうです。

鼓ヶ滝に来た西行は「伝え聞く、鼓ヶ滝に来てみれば、沢辺に咲きし、たんぽぽの花」という歌を詠みました。
我が歌に勝る名歌はないと慢心し、気が付けば日が暮れてしまいます。

山間の茅屋で老夫婦・孫と出会います。西行の歌を直すという、実はその正体は…
慢心していた己を恥じる西行でした。

愛山先生の魅力たっぷり!楽しい高座でした。
思わずくすっと笑ってしまうくすぐりがいいですね(´▽`)

  

まとめ

愛山先生の高座は昨年何度か拝聴しましたが、張扇を叩いていなかったので気になっていたのですが、理由が判明しました。

世話講談は張扇を叩いちゃいけない。侠客伝とは違う。
最初だけ入れるのはその張扇の音を聴かないと、講釈を聞いたような気がしない。という人の意見もわかるから最初だけ叩く。

なるほど、そういうことだったのか。
貴重なお話を聞けてよかったです。

補足:燭台切光忠

引用元・wikipedia

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