2020年9月19日配信
「第七回オンライン釈場」を視聴。
今回も協会の垣根を超え、講談協会から二名が出演。
そして人間国宝松鯉先生が再登場です。
演目
田辺いちか 井伊直人(仙台の鬼夫婦)
神田伯山 違袖の音吉
一龍齋貞山 赤穂義士銘々伝~槍の前原
神田松鯉 天明白波伝~悪鬼の萬造
いちかさん・井伊直人

井伊直人の話は比較的よく聴くのですが、
いちかさんの語りは非常に聞きやすく、内容がすーっと入ってきました。
スーパー二ツ目の通り名は伊達ではないですね!
仙台藩伊達政宗の家臣、井伊直人。
太平の世にたるんでしまい、賭け碁に興じてしい無一文になった直人は
妻のお貞に賭け勝負で負け修行の旅に出ることに。
江戸・将軍の剣術指南役の柳生宗冬の下で1年修行した直人は、
雪辱を果たすために仙台へ戻りますが、返り討ちに。
更に1年修行後、仙台へ。しかしまたも返り討ち。
そしてもう1年後修行ののち、仙台へ戻ります…
お貞の実力はどれほど高かったのでしょうか…(;’∀’)
伯山さん・違袖の音吉

北方謙三先生との対談でとんでもないお話が。
これは、配信を観た方のお楽しみですね。
今回はその北方先生が好きだという違袖の音吉です。
12歳の音吉は天神橋の上で、大親分の源太源兵衛とぶつかります。
源太源兵衛は諭しますが、音吉はつっかかります。
二人は喧嘩になりますが音吉の父親の音衛門が出てきてこの場は収まります。
その後、音吉は喧嘩のやり直しをしようと源兵衛の家に乗り込みますが…
おじいさんとおばあさんの遺言と音吉の言い立て面白かったです。
右の人差し指を舐めて「筋斗雲!」、そりゃ来ませんわな(;´∀`)
貞山さん・槍の前原

8代目一龍齋貞山先生。
先代の長男で、6代目神田白龍先生の養子でもあります。
今年2月に行われた伯山さんの披露興行にもゲスト出演されておりましたね。
漁師の倅だった伊助が、浅野家で出世するまでのお話です。
水汲み中間だった伊助はある日、高木良助という旦那がお上のお使いに行く際に槍持ちとして同行する事になります。
その最中良助は馬の蹄で泥水を跳ねてしまい、剣士大島雲平にかぶせてしまいます。
馬術が下手な良助は焦ってしまい、謝罪ができず雲平に斬られてしまいました。
その間お酒を飲んでいた伊助でしたが、話を聞いて現場へ。
酔っ払いながらですがあっさり仇を取ってしまいました。
話を聞いた浅野内匠頭より伊助は50石で取り立て。
名前を前原宗房と改名し、後の吉良邸討ち入り四十八名に加わる事となります。
松鯉先生・悪鬼の萬造

上総屋長兵衛宅に押し入った、博打打ちの「犬神の半助」と「悪鬼の萬造」
しかし上総屋長兵衛は仮の姿で、実は大盗賊新道徳次郎でした。
長兵衛は二人が初仕事と知ると、堅気に戻る事を条件として50両(その後更に50両、計100両)の金子を渡しました。
二人はこの100両を元手にだるま茶屋の経営を始めました。
一生懸命働き、事業は軌道に乗ります。
ある日、博打打ち時代の親分に挨拶へ行った萬造。
飲みすぎて日が暮れてしまいました。
半助にきつく止められていましたが、吉原へ寄ってしまった萬造。
これが契機となり、吉原へ入り浸りになってしまいます。
入り浸りが続いてしまったので、店を閉めることにしました。
家財道具を売り払い上総屋へ。事情を聞いた徳次郎は100両渡します。
一方吉原から帰った際、店が閉まっていた萬造は生酔いで徳次郎の所へ。
しかし、一喝・追い返されたので、腹いせに十手持ちに徳次郎の事を通報。
徳次郎は江戸を後にする事となります。
まとめ
エンディングで松鯉先生が吉原のお話をしていた事が印象的です。
当時の吉原はどんな雰囲気だったのでしょうか。
そして「本牧亭」
皆さんが口をそろえてこの話をされております。
演芸を現地で観始める前から本牧亭の存在は知っていたので、一度でも行っていればまた違った景色が見えていたのかなあと感じました。
コメント