2020年11月29日
神田連雀亭・昼席へ行って参りました。久しぶりの昼席です。
演目
立川志ら鈴 牛ほめ
三遊亭はらしょう 浅草観音温泉(ドキュメンタリー落語)
笑福亭茶光 手水廻し
神田紅純 狼退治(寛永宮本武蔵伝)
志ら鈴さん・牛ほめ
自動体温計や、アクリル板があり鉄壁のガードがある連雀亭。
最近はサーモグラフィで体温を測れる機械も多くなってきておりますが、志ら鈴さんは会場へ急いだ際、熱が38度を超えたことがあるのだとか(;’∀’)
事情を知ったスタッフが総出で団扇をあおぎ、体温を下げたそうです。
牛ほめは、頓珍漢な言動をしている与太郎が兄貴分の新築祝いのために尋ねるお話です。
小遣いがもらえるから、と息巻いておりましたが…
はらしょうさん・浅草観音温泉
連雀亭の体温計を第一関門、連絡先記入は筆記試験!?
ネタ帳に体温を記載しているそうなのですが、ネタの点数だと思われていたとか。
みんな35~36点台の採点ってどんなコンクールなのだろうか(;’∀’)
はらしょうさんは所属は「東京演芸協会」なのですが、楽屋泥棒が発生する事があるそうです。実名を挙げておられましたがここには記載できないので、どなたなのかは現場でご確認ください。
演題の「浅草観音温泉」は、花やしき前に存在した銭湯で、現在は解体されております。はらしょうさんが実際に入浴された時のお話です。
初めて聴いた高座がこれだったなあ。
当時は閉店直前で、廃墟のようになっていたそうで…
・すべてのカギが壊れているロッカー
・重油にまみれたペルシャ湾を想像させる、どす黒い温泉(めちゃくちゃ熱い)
…末期を物語っておりますね
茶光さん・手水廻し
笑福亭「さこう」、元漫才師「ヒカリゴケ」の片山さんです。
落語家になられた・二つ目昇進された事も存じておりましたが、なかなかタイミングが合わず高座を拝聴する事ができませんでした。今回初めてとなります。
手水廻しは、大阪の客が泊まった田舎の宿で、手水(ちょうず・洗面道具)を廻してほしいと言われた主人や旅館の人々が右往左往するお話です。
手水=ちょうず=長頭!?
「長い頭を回してくれ」と言う物知り和尚に従い、隣村から長い頭の若い者を連れてきてぐるぐる回しましたが倒れてしまい、客は怒って帰ってしまいました。
「ちょうず」とは何かを知るため、主人は大阪の宿へ泊り手水を廻してもらう事にしましたが…(;’∀’)
紅純さん・狼退治
宮本武蔵は左利きだったので、二刀流だったという説があるそうです。
宝井派に伝わる「天正宮本武蔵伝」と神田派に伝わる「寛永宮本武蔵伝」
「天正~」は史実に即した講談、漫画バガボンドは「天正~」を基に作成されております。
「寛永~」は時代考証無視の講談です。
今回はお馴染みの狼退治。
某人気講談師の、「あちらの方から2,30匹、こちらの方から2,30匹。合わせて150匹の狼だ!」でお馴染みですね。狼の鳴き声は語尾が大きいのだとか。
あちらから2,30匹・こちらから2,30匹であれば、通常は60匹が最大でしたね(;’∀’)
紅純さんの高座を聴いてハッとして、やっと算数ができるようになりました。
箱根の山中で、ある駕籠屋に出会った武蔵。
ひと悶着ありながら駕籠に乗りましたが、駕籠屋が時間を間違え関所を通れず日没に。
野宿する事になりました。夜、狼が寄ってきたので小刀で刺してしまう武蔵。
狼の仲間と戦う事になります。
駕籠屋は高みの見物をしてましたが、この駕籠屋、実は…
まとめ
いつもながら、とてもコストパフォーマンスのいい連雀亭!
とても楽しい90分でした。
有名なネタでも演者が変わると違った聴き方ができますね。
次回はどのような出会いがあるか楽しみです!
おまけ
当日受付をされていた紅純さんです。

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