2020年7月18日 神田連雀亭昼席「講談きゃたぴら」へ行って参りました。
講談きゃたぴらとは、講談師の3名が4日中順番を変えて出演する番組です(全日別々の方が出演されることもあります。開催は毎月17日~20日の昼席。
90分3名=一人の持ち時間が30分と長めなので(通常の昼席は90分で4名出演)、普段寄席で聴けない長講や連続物をかけられることが多いようです。
以前昼席にも「きゃたぴら寄席」という番組があったのですが、こちらは廃止され日替わりのメンバー出演となっております。
演目
神田紅純 煙草屋喜八(三)駕籠屋七五郎
神田真紅 華蔵院の猫
宝井梅湯 作田玄輔~吉原の失敗
紅純さん・駕籠屋七五郎
煙草屋喜八は大岡政談の一つ。
加藤剛さん主演の「大岡越前」(TBS)第二部でもこの話がありますが、今回の話は出てこないようです。
お千代と恋仲になってしまった次郎兵衛は、お千代のため父親の五兵衛に七千八百五拾両をつぎ込んでしまい、暇を出されてしまいます。
次郎兵衛は駕籠屋の七五郎を頼りますが、「親子でお金を取るためだったのかもしれないから、もう一度行って確かめて来てください」と言われ五兵衛の元へ。
五兵衛は取り合いません。お千代が駆け出してきましたが、引き離されてしまいました。
七五郎に一部始終を話すと、「まだ見込みがある」と。
新川「かどや」の若旦那とお千代の本心を聞きに向かい…
真紅さん・華蔵院の猫
水戸藩士の加藤曳尾庵(かとうえいびあん)は26歳で水戸藩を致仕し、諸国漫遊の旅へ。
まず寄ったのが常陸で、そこにある「華蔵院(けぞういん)」という屋根の瓦の上に猫の像があるのを見つけました。
この猫の像について住職に尋ねたところ話が始まります。
桶屋の貧乏夫婦。
夫は商売で儲けようとせず、妻は毎日怒りっぱなしです。
ある日、隣村の「部田野(へたの)」へ仕事を探しに行って来いと放り出されます。
その帰りに井戸の前で泣いている少年を見つけました。
話を聞いていみると、桶を壊したと言います。自分が桶屋だという事を告げ、桶を修理する男。
少年は喜びましたが代金が払えませんので、かわりに自分が飼っている「たま」という三毛猫を男に渡します。
その日の晩からたまの姿が毎日消えてしまいました。
男が住む村と部田野との間には、小谷金原(おたにかねはら)と呼ばれるさびしい野原があります。
その野原から聞いたことがないお祭り騒ぎが。
音がする場所へ行ってみると、「華蔵院」とよばれる二本足で歩く猫を中心に、猿やたぬきが鳴り物入りでさわいでいたのです。
ご利益?で仕事がどんどん舞い込み、身代も大きくなっていきますが、妻が強欲のため…
梅湯さん・吉原の失敗
こちらのネタは伊藤痴遊という講談師・政治家が創作したいわゆる「政治講談」だそうです。
ひょんなことから黒田清隆と大喧嘩になった作田玄輔。
仲裁が入り、一緒に飲んだところから仲良くなり20円と「一度だけ言う事を聞く」という言伝をもらいます。
10円は家賃として取られてしまいますが、残りの10円で吉原へ行く作田と仲間たち。
案の定遊びすぎてお金が足りなくなります。
仲間を吉原に残し、吉村というお坊ちゃんにお金を借りに行きますが、彼は肺炎で…
治療費を黒田清隆に談判しに行こうとするところで終了。次に続きます。
まとめ
三席とも初めて聴く演目で非常に楽しかったです!
寄席の持ち時間だとネタが限られたり、途中で終わる、端折ったりという事がありますので、全編聴ける機会は貴重ですね(´▽`)
今回初めてでしたが、また行きたいな~と思う90分でした。
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