2023年1月14日
高輪・泉岳寺に行ってきました。
当日の公演は『第十四回泉岳寺講談会』です。
演目
神田おりびあ 三方ヶ原軍記
神田鯉花 寛永宮本武蔵伝・狼退治
神田陽乃丸 大名花屋
神田すみれ 五郎正宗孝子伝
~仲入り~
まとめ
12月を除き毎月14日開催の泉岳寺講談会。
今回が14回目ということで、縁起がいいですね。
昨年末に聴けなかった松鯉先生の義士伝が聴けて大満足です。
そして本日は初めて聴くネタが二席。
協会が違えば演目もガラッと変わるので
そろそろ講談協会の公演にもいかなければ…。
事務方の貞寿さんを始め
協会関係なく皆さんで盛り上げようという気概。
休日が14日になった時しか行けないですが
なるべく伺わなくてはと感じました。
仲入り明けの前、スポンサーである『切腹最中』の新正堂さんへの贈呈式が。
社長が大層喜んでおり、なんだかこちらも嬉しくなりました。
陽乃丸さん・大名花屋
2022年12月18日より二つ目に昇進。
『陽菜』改め『陽乃丸(ひのまる)』さんです。
クライマックスの大どんでん返しが!
飯炊きの伝助ってそんな身分だったのか(;’∀’)
最後はみんな幸せになる大団円でした。
それにしても『恩をあだで返す』ことになった近江屋。
この後転落するであろうことは容易に想像できます。
縁談を断ることを進言した伝助の隻眼には恐れ入ります。
すみれさん・五郎正宗孝子伝
いわゆる『継母問題』がテーマでしょうか。
お腹を痛めていない子供が急に現れ
自分の子供より優秀であれば焦るでしょう。
しかしDVはいけませんね。
五郎は子供でありながら人格者。
それがなおさら継母のおあきの逆鱗に触れたのでしょう。
ボタンの掛け違いというのは恐ろしい…
同じ二代目神田山陽門下でありますが協会が異なるので
松鯉先生との共演は20年ぶりとのこと。
本公演は両協会の共催なので様々な化学反応が起こっているんですね。
仲入り
貞寿さん・錦の舞衣
『にしきのまいぎぬ』
オペラの「トスカ」を三遊亭圓朝が翻案した作品です。
狩野派の絵師・毬信と、踊りの名人・坂東須賀を中心に
人間模様を描いていきます。
今回は序開きということで
毬信と須賀が三々九度の盃を交わすまで。
お互い職人肌ですから、両想いであっても求めるレベルが高い…
巴御前の『返し手』
須賀の課題に6年もの歳月を経て
答えの絵を描いた毬信。お見事です。
松鯉先生・義士勢揃い
2023年は泉岳寺にて
松鯉先生の高座幕開けです。
意外にも初登場とのことでした。
吉良邸討ち入り当日、楠屋に揃った四十七士の面々。
決戦を前にして皆神妙な面持ちですが、
だからこそコミカルな出来事が起きてしまうもの。
帳場で面々を待つ堀部安兵衛に
お茶と見せかけてお酒を渡す粋な店主。
赤穂浪士と判明しても大きな心で受け入れる姿は
まさに江戸っ子でした。
方々で宣伝して下さいと言っていたので
楠屋が『聖地』になり、客足が伸びたことは
想像に難くないですね。
四十七士は、吉良の首を取った後
『ここ』に引き上げてきたんだよなあ。
現地で聴くと想像の翼が広がります。
おまけ
日本講談協会名誉会長・神田松鯉
講談協会副会長・神田すみれ
両者より新正堂さんへの贈呈式の様子です。




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