末広亭夜の部11/29~年末の義士伝②山吹色のお菓子

2021年11月29日
新宿末広亭夜の部を現地鑑賞。
神田松鯉先生の義士伝興行が続いています。

演目 

ザ・ニュースペーパー 社会風刺コント
(福本ヒデ・土谷ひろし)
桂伸衛門       出来心
瀧川鯉橋       野ざらし
ボンボンブラザース  曲芸
神田松鯉       赤穂義士外伝・鍔屋宗伴

まとめ

真面目な話から滑稽噺まで。
300席あると言われる義士伝は深いですね。

今後も義士伝の読み物を聴いていきたいと思います。
人生を終えるまで、全体の半分くらいは聴き終えていたいなあ。

ニュースペーパーさん・コント

『アベノマスク』をつけている方がいて、城内が湧きました(笑)

安倍晋三元総理と、藤井聡太さんの物まねコント。
藤井さんの毒舌が面白かったです。

伸衛門さん・出来心

「心を入れ替えて、真面目に盗人します!」
当時は盗人家業だけで生活出来ている人も多かったのでしょうか。

鯉橋さん・野ざらし

幽霊とは言え、美人と晩酌…
叶うものならやってみたいですね(笑)

小痴楽さん→夢丸さん→からの代演です。
手ぬぐいは夢丸さんで、扇子は小痴楽さんを持ち、お二方の魂を呼んでました(笑)

ボンボンブラザースさん・曲芸

いつもアクロバティックな曲芸を披露される勇二郎さん。
今回は足をつってました(笑)

松鯉先生・鍔屋宗伴

初めて聴くのでどんなお話か楽しみにしてましたが、まさかの滑稽噺!
同じ外伝・商人のお話でも『天野屋利兵衛』とは違った面白さが。

「わたしは10両が→菓子折りが好きなんです!」
賄賂を巡る用人夫妻の攻防(!?)に大爆笑。
いつの時代も、みなさんお金が好きなんですね(笑)

菓子折りにお金が入っている、いわゆる『山吹色のお菓子』
時代劇に出る『越後屋』『お代官様』はいかにも悪党という雰囲気で、献上物から察するのでしょうね。吉良家用人・小悪党では理解できないか(;’∀’)

江戸で道具屋を営んでいる鍔屋宗伴こと、元赤穂藩家臣・服部右内。
目利きもできて、評判も上々である。

元禄14年3月14日。
殿中松の廊下の刃傷事件が起こり浅野家は改易。
宗伴はこの時、何とか力になりたいと考えた。

ある日小腹がすいたので、本所緑町で新しい暖簾が掛かっていた蕎麦屋『小春』に入った宗伴。
ここには吉田忠左衛門を始め、元赤穂藩家臣が働いていた。
更に近所には堀部安兵衛・神崎与五郎などの姿もある。

「これは吉良邸の様子を探っているのではないか?」
「もし、仇討ちをするなら私も加わりたい」

翌日、再び『小春』を訪れた宗伴。
吉田忠左衛門に仇討の仲間入りを直訴するが、忠左衛門は「仇討ちの意思はない、改易は浅野の殿さまの自業自得」と一蹴されてしまった。

「どうにかして力になる方法はないか?」
宗伴は仲間内で吉良邸に出入している商人と、自分が出入りしている中で一番大きな取引先を交換して、吉良邸の出入り商人になった。

吉良家はいわゆる『ケチ』な家で、殿様に合う前に挨拶した用人・宗田孫兵衛もその一人。
宗伴は持参金25両を菓子折りの中に入れたが、孫兵衛は気づかず頭を抱えてしまう。
そこで、孫兵衛のご新造さんへ10両を手渡し。
すると孫兵衛夫妻は二人でお金を取り合う始末。

その後、吉良にも気に入られた宗伴は、屋敷へ出入り間取りの絵図面を作成。
これが吉田忠左衛門から大石内蔵助へと渡り、討ち入りに大いに役立つこととなった。
この功績で宗伴は、赤穂浪士が仇討ち本懐を遂げた後、浅野内匠頭への焼香が許されたのであった。

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